カテゴリ: SpringのAPI開発(REST & GraphQL) 更新日: 2025/12/13

GraphQLとは?RESTとの違いを初心者向けにやさしく解説!

GraphQLとは?(基本概念とRESTとの違い)
GraphQLとは?(基本概念とRESTとの違い)

新人と先輩の会話形式で理解しよう

新人

「先輩、最近GraphQLっていう言葉をよく聞くんですけど、それって何なんですか?」

先輩

「GraphQLは、APIの新しい設計思想で、従来のREST APIとはちょっと違うアプローチを取るんだ。」

新人

「REST APIと何が違うんですか?わざわざ別のものを使う理由ってあるんでしょうか?」

先輩

「いい視点だね。じゃあまずはGraphQLの基本から順番に説明していこうか。」

1. GraphQLとは?

1. GraphQLとは?
1. GraphQLとは?

GraphQL(グラフキューエル)は、Facebookが開発したデータ取得のためのクエリ言語です。従来のREST APIと違い、クライアントが必要なデータだけをリクエストできる柔軟な設計になっています。

たとえば、REST APIでは複数のエンドポイントにアクセスして情報を集める必要がある場面でも、GraphQLではひとつのエンドポイントに対して、欲しいデータだけを一括で取得することができます。

GraphQLは次のような特徴を持っています。

  • クライアント主導で必要なデータだけ取得できる
  • 複数のリクエストをまとめて1つのクエリで送信できる
  • データ構造が明確なスキーマ定義で管理される

JavaやSpring BootでGraphQLを使う場合も、専用のライブラリや依存関係をGradleで追加することで簡単に導入できます。GraphQLサーバ側の構成は、@Controllerを使ってエンドポイントを定義する形が可能です。

2. REST APIとの違いの概要

2. REST APIとの違いの概要
2. REST APIとの違いの概要

REST APIは、リソースごとにURLを定義して、GETPOSTなどのHTTPメソッドで操作します。たとえば、ユーザー情報を取得するには、/users/1のようにURLを使います。

一方、GraphQLでは、エンドポイントは1つだけです。欲しい情報はクエリ(問い合わせ)文で指定します。

以下に、RESTとGraphQLの主な違いを表にまとめてみましょう。

項目 REST API GraphQL
エンドポイント 複数(例:/users, /users/1/posts) 1つ(/graphqlなど)
データ取得 固定のレスポンス形式 必要なフィールドを指定
オーバーフェッチ 起こりやすい 防げる
複数データの取得 複数リクエストが必要 1つのクエリでまとめて取得可能

たとえば、ユーザー情報とその投稿一覧を取得したい場合、REST APIでは以下のように複数のリクエストが必要です。


@GetMapping("/user")
public String getUser(Model model) {
    User user = userService.findById(1);
    model.addAttribute("user", user);
    return "userView";
}

@GetMapping("/user/posts")
public String getPosts(Model model) {
    List<Post> posts = postService.findByUserId(1);
    model.addAttribute("posts", posts);
    return "postView";
}

GraphQLであれば、クライアント側で次のようなクエリを送るだけで、両方のデータを一度に取得できます。


query {
  user(id: 1) {
    name
    email
    posts {
      title
      createdAt
    }
  }
}

このように、GraphQLでは必要なデータだけをまとめて取得できるので、ネットワークの無駄を減らし、パフォーマンスが向上するのが魅力です。

Springプロジェクトでも、Gradleを使ってpleiades上でGraphQL対応のライブラリを追加すれば、@ControllerでGraphQLのエンドポイントを構築できます。RESTとは異なり、リクエストの形式がPOST固定で、クエリがボディに含まれる点も覚えておきましょう。

3. REST APIの課題とGraphQLが解決するポイント

3. REST APIの課題とGraphQLが解決するポイント
3. REST APIの課題とGraphQLが解決するポイント

ここでは、従来のREST APIでよく見られる課題と、それをGraphQLがどのように解決するのかを整理していきましょう。初心者が最初につまずきやすいのは、REST APIでは「必要なデータが揃わない」「逆に余計なデータまで返ってくる」といった問題です。

代表的な課題は次の三つです。

  • オーバーフェッチ:必要以上のデータが返ってきてしまい、通信が無駄になる。
  • アンダーフェッチ:欲しい情報を取得するために、複数のリクエストが必要になる。
  • APIのバージョン管理:新しいデータ項目を返すために、エンドポイントを増やさなければならない。

これに対してGraphQLは、クライアントが欲しいフィールドだけをクエリで指定できるため、通信効率が良くなります。また、ひとつのエンドポイントから複数の関連情報をまとめて取得できるので、アンダーフェッチの問題も解消できます。さらに、スキーマで型を明示的に管理するため、APIの進化も柔軟に対応可能です。

4. GraphQLの仕組み(クエリ、スキーマ、リゾルバ)

4. GraphQLの仕組み(クエリ、スキーマ、リゾルバ)
4. GraphQLの仕組み(クエリ、スキーマ、リゾルバ)

GraphQLの基本構成要素は大きく分けてクエリ・スキーマ・リゾルバの三つです。これらを理解することで、仕組みがより明確になります。

クエリ

クエリは、クライアントがサーバに送る「どのデータが欲しいか」を指定する問い合わせ文です。SQLのSELECT文に似ています。


query {
  book(id: 1) {
    title
    author {
      name
    }
  }
}

このクエリでは、本のタイトルと著者名だけを取得しています。不要な情報は返ってきません。

スキーマ

スキーマは、GraphQLサーバが提供するデータ構造の定義です。たとえば「book」という型にどんなフィールドがあるのかを宣言します。


type Book {
  id: ID
  title: String
  author: Author
}

type Author {
  id: ID
  name: String
}

このようにスキーマを定義することで、クライアントがどのようなデータを取得できるのかが明確になります。

リゾルバ

リゾルバは、スキーマで定義されたフィールドに対して、実際にどのようにデータを取得するかを記述する処理です。JavaやSpring Bootでは、サービスクラスを呼び出してデータを返す役割を持ちます。


@Controller
public class BookController {

    @QueryMapping
    public Book getBook(@Argument int id) {
        return bookService.findById(id);
    }
}

この例では、GraphQLのgetBookクエリに対応して、サービスから本の情報を取得しています。REST APIと異なり、@Controllerを使ってSpringの中にGraphQLのエンドポイントを実装できます。

5. Spring BootでGraphQLを導入する流れ(依存関係の追加と設定)

5. Spring BootでGraphQLを導入する流れ(依存関係の追加と設定)
5. Spring BootでGraphQLを導入する流れ(依存関係の追加と設定)

ここからは、Spring BootにGraphQLを導入する手順を確認していきましょう。開発環境は必ずpleiades + Gradleを前提とします。MavenではなくGradleを使用する点に注意してください。

依存関係の追加

まずはGradleの設定ファイルにGraphQL関連の依存関係を追加します。pleiadesのプロジェクト設定からチェックして追加することも可能です。


dependencies {
    implementation 'com.graphql-java:graphql-spring-boot-starter:5.0.2'
    implementation 'com.graphql-java:graphiql-spring-boot-starter:5.0.2'
}

この設定でGraphQLサーバ機能と、ブラウザから動作確認ができるGraphiQLの画面が使えるようになります。

設定ファイルの追加

次に、Spring Bootの設定ファイルであるapplication.propertiesにGraphQLのエンドポイントを指定します。


graphql.servlet.mapping=/graphql
graphql.servlet.enabled=true

これで、リクエストを/graphqlに送信すればGraphQLの処理が行えるようになります。

サンプルコントローラの実装

最後に、@Controllerを使った簡単な実装をしてみましょう。以下はユーザー情報を取得するクエリを処理する例です。


@Controller
public class UserController {

    @QueryMapping
    public User getUser(@Argument int id) {
        return userService.findById(id);
    }
}

このように、REST APIのように複数のエンドポイントを作成する必要はなく、GraphQLのクエリに応じてデータを返す仕組みを構築できます。Spring Bootの標準的な流れと似ているので、初心者でも安心して導入できます。

依存関係をGradleで管理し、pleiades上で設定を追加していくことで、環境構築は非常にスムーズになります。

6. REST APIとGraphQLの比較まとめ

6. REST APIとGraphQLの比較まとめ
6. REST APIとGraphQLの比較まとめ

ここまでで、REST APIとGraphQLの違いや仕組みを順番に解説してきました。ここでは、全体を振り返って比較しながら整理していきます。初心者が最初に学ぶときには、どちらを選ぶべきか迷いやすいため、ポイントを明確にすることが大切です。

REST APIは、シンプルで広く利用されているため、学習コストが低く、開発者の情報も多いのが特徴です。一方、GraphQLは必要なデータだけを柔軟に取得できるので、効率的で無駄が少ない通信が可能になります。特にモバイルアプリやSPAのように通信量を抑えたい場面では大きな利点があります。

つまり、REST APIは「標準的でシンプルな方法」、GraphQLは「柔軟で効率的な方法」という整理ができます。両者の特徴を理解した上で、プロジェクトに合った選択をすると良いでしょう。

7. GraphQLをSpringで使うメリット(柔軟性、効率性など)

7. GraphQLをSpringで使うメリット(柔軟性、効率性など)
7. GraphQLをSpringで使うメリット(柔軟性、効率性など)

次に、Spring BootでGraphQLを導入するメリットについて整理してみましょう。SpringのプロジェクトにGraphQLを組み込むことで、従来のRESTだけでは難しかった部分を解決できる可能性があります。

柔軟性

GraphQLでは、クライアントが「どのデータを欲しいか」を細かく指定できます。そのため、異なる画面や機能ごとに必要な情報だけを効率的に取得できます。たとえば、ユーザー一覧画面では名前とメールだけ、詳細画面では住所や登録日まで、というように用途に応じて最適なリクエストが可能です。

効率性

複数のリソースをまとめて取得できるため、通信回数を減らせます。これにより、モバイル環境やネットワーク速度が限られた状況でもパフォーマンスが向上します。RESTでよくある「データを取るために何度もAPIを呼ぶ」問題がなくなります。

Springとの親和性

Spring BootとGraphQLは相性が良く、Gradleで依存関係を追加するだけで簡単に組み込めます。さらに、@Controllerを使った実装スタイルは、REST APIの学習経験がある初心者にとっても馴染みやすいでしょう。

拡張性

GraphQLのスキーマは拡張しやすく、将来的にデータ構造が変わっても柔軟に対応できます。新しいフィールドを追加しても、既存のクライアントには影響が出ないので、バージョン管理に悩まされにくいのも魅力です。

例えば次のように、@Controllerで複数のクエリを定義しても、すべて同じ/graphqlエンドポイントで処理できます。


@Controller
public class ProductController {

    @QueryMapping
    public Product getProduct(@Argument int id) {
        return productService.findById(id);
    }

    @QueryMapping
    public List<Product> getAllProducts() {
        return productService.findAll();
    }
}

このように、柔軟なクエリ設計ができるのはGraphQLならではの強みです。

8. 学習のステップ(GraphQLを学ぶためのおすすめ方法)

8. 学習のステップ(GraphQLを学ぶためのおすすめ方法)
8. 学習のステップ(GraphQLを学ぶためのおすすめ方法)

最後に、これからGraphQLを学ぶ初心者のために、効率的な学習ステップを紹介します。いきなり大規模なアプリを作ろうとすると挫折しやすいので、小さく実験を繰り返すのがコツです。

ステップ1:基本概念の理解

まずはGraphQLの基本用語である「クエリ」「スキーマ」「リゾルバ」を理解しましょう。これらを押さえるだけで、仕組みがぐっと分かりやすくなります。

ステップ2:シンプルなサンプルを動かす

Spring BootとGradleで新規プロジェクトを作成し、依存関係を追加して簡単なクエリを実行してみましょう。例えば、ユーザーの名前を返すだけのクエリから始めると良いです。


@Controller
public class HelloController {

    @QueryMapping
    public String hello() {
        return "Hello GraphQL";
    }
}

このような簡単な例を動かすことで、GraphQLの仕組みが体感できます。

ステップ3:リレーションを含むクエリを試す

次に、ユーザーと投稿のような関連を持つデータを扱ってみましょう。スキーマを定義し、リゾルバを実装するとGraphQLらしさが理解できます。

ステップ4:実際のアプリに応用

基礎が固まったら、既存のSpring BootアプリにGraphQLを組み込んでみましょう。REST APIで構築していた機能の一部をGraphQLに置き換えると、違いを実感できます。

また、pleiades環境では依存関係をGUIで管理できるため、初心者でも安心してライブラリを追加できます。Gradleで管理されるので、設定もシンプルに保てます。

ステップ5:実践的な活用へ

最終的には、GraphQLの高度な機能(ミューテーション、サブスクリプションなど)も学ぶとよいでしょう。ただし最初から全部に手を出すのではなく、まずはクエリの基本を確実にマスターしてから進むことが重要です。

こうしたステップを踏めば、初心者でも少しずつGraphQLの力を活用できるようになります。Spring Bootとの組み合わせで学習すれば、実際の業務にも応用しやすい知識になります。

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