RESTful APIのメリットとデメリットを完全解説!初心者でも理解できるREST APIの基本
新人
「先輩、RESTful APIってよく聞きますけど、そもそもどんなものなんですか?」
先輩
「RESTful APIは、Webアプリケーションのリソースに対してアクセス・操作するための設計思想に基づいたAPIなんだ。」
新人
「APIって種類がいろいろあるみたいですが、RESTful APIの特徴って何かあるんですか?」
先輩
「そうだね。REST APIの基本は“リソース指向設計”にあって、シンプルでスケーラブルなシステム構築に役立つよ。詳しく見ていこう。」
1. RESTful APIとは?
RESTful APIとは、「REpresentational State Transfer(REST)」という設計原則に基づいたAPIのことです。これはWebサービスでよく使われるスタイルで、リソース指向設計が中心にあります。
リソースとは、たとえば「ユーザー情報」や「商品データ」など、アプリケーション内の対象物のことを指します。RESTful APIでは、これらのリソースに対してHTTPのメソッド(GET, POST, PUT, DELETEなど)を使って操作します。
例えば、以下のようにURIでリソースを指定して操作します。
GET /users → ユーザー一覧の取得
POST /users → 新しいユーザーの作成
GET /users/1 → IDが1のユーザーを取得
PUT /users/1 → IDが1のユーザーを更新
DELETE /users/1 → IDが1のユーザーを削除
このように、URIでリソースを表現し、HTTPメソッドで操作を明確に分離するのがREST APIの基本です。
リソース名はできるだけ名詞(users, products など)にすることが推奨されており、これによりAPI設計が直感的で一貫性のあるものになります。
SpringでRESTfulな設計を行う場合でも、@Controllerを使用して、リクエストをリソースにマッピングするのが基本です。
@Controller
public class UserController {
@GetMapping("/users")
public String getUsers(Model model) {
// ユーザー一覧を取得して画面に渡す処理
return "userList";
}
@PostMapping("/users")
public String createUser(@ModelAttribute User user) {
// ユーザー登録処理
return "redirect:/users";
}
}
このように、URIとHTTPメソッドの使い分けがRESTful APIの特徴であり、「REST APIの基本」を理解することが非常に重要です。
2. RESTful APIと一般的なAPIの違い
RESTful APIと従来のAPI(たとえばSOAPなど)を比較すると、いくつかの違いが見えてきます。
- ステートレス設計:RESTful APIは、クライアントとサーバーの間で状態を保持しません。これを「ステートレス」と呼びます。各リクエストは独立しており、サーバー側は前回のリクエストを覚えていません。
- 操作の明確化:HTTPメソッド(GET, POST, PUT, DELETEなど)によって操作が一目でわかります。たとえば、データの取得ならGET、削除ならDELETEという具合です。
- URIでリソースを表現:リソースの位置をURIで表現し、それに対して操作を行うという考え方はREST独特です。
- 形式の自由度:REST APIは、JSONやXMLなど、データの表現形式に柔軟に対応できます。
以下はRESTful APIと一般的なAPIの違いをわかりやすくまとめた表です。
<table class="table table-bordered">
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>RESTful API</th>
<th>一般的なAPI(例:SOAP)</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>設計思想</td>
<td>リソース指向</td>
<td>操作指向</td>
</tr>
<tr>
<td>通信プロトコル</td>
<td>HTTP</td>
<td>HTTP / SMTPなど</td>
</tr>
<tr>
<td>ステート管理</td>
<td>ステートレス</td>
<td>ステートフル</td>
</tr>
<tr>
<td>データ形式</td>
<td>JSON / XMLなど</td>
<td>主にXML</td>
</tr>
<tr>
<td>操作の表現</td>
<td>HTTPメソッドで明確</td>
<td>SOAPアクションなど</td>
</tr>
</tbody>
</table>
RESTful APIは、Webの標準技術をベースにしているため、学習コストが比較的低く、Springフレームワークでも自然に導入しやすいというメリットがあります。
一方で、すべてのケースにRESTが適しているわけではなく、状態管理が必要な処理には別のアプローチ(セッションやトークン管理)が必要になることもあります。
3. RESTful APIのメリット
RESTful APIの最大のメリットのひとつは、設計がシンプルで直感的という点です。リソースごとにエンドポイントを分け、HTTPメソッドを使って操作するため、APIの挙動が読み取りやすくなります。たとえば、「データを取得したいならGET」、「更新したいならPUT」というように、操作が一目でわかるのはREST APIの基本設計にある考え方です。
さらに、REST APIはHTTPの標準仕様を最大限に活用することができます。HTTPステータスコード(200や404、500など)や、HTTPヘッダー、キャッシュ制御などが活用できるため、APIの動作がWebブラウザやサーバーにとっても自然です。
例えば、Springの@ControllerでRESTfulなパターンを使ったコード例を見てみましょう。
@Controller
public class ProductController {
@GetMapping("/products")
public String listProducts(Model model) {
// 商品一覧を取得する処理
return "productList";
}
@PostMapping("/products")
public String addProduct(@ModelAttribute Product product) {
// 新しい商品を登録する処理
return "redirect:/products";
}
}
このようにURIとHTTPメソッドを使い分けるだけで、シンプルな設計が可能になり、誰が見ても理解しやすいAPIになります。
また、RESTful APIは拡張性に優れているのも大きなメリットです。たとえば、将来的に新しいリソース(/categoriesなど)を追加しても、既存の設計ルールに従ってURIやメソッドを整理するだけで自然に統合できます。
加えて、クライアントとサーバーが独立して開発可能という点も強みです。APIのインターフェース(URIとレスポンス形式)が決まっていれば、フロントエンドとバックエンドが同時並行で開発を進められます。
このように、REST API メリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 操作の意味が明確でシンプルな設計が可能
- HTTPメソッドの活用によって統一された設計ができる
- スケーラビリティが高く、拡張が容易
- クライアント・サーバーの役割が明確で、並行開発が可能
- ステータスコードやHTTPヘッダーの活用で開発効率が高まる
とくにSpringのようなフレームワークでは、RESTの設計に従ってControllerを構成することで、自然に保守性の高いコードを書くことが可能です。
4. チーム開発におけるREST設計のメリット
RESTful APIは、個人開発よりもチーム開発において特に大きなメリットを発揮します。
第一に、APIの設計が統一されやすいという点が挙げられます。たとえば、開発者Aがユーザー関連のAPIを設計し、開発者Bが商品関連のAPIを設計する場合でも、RESTの設計方針に従えば、両者のエンドポイント構成が自然と統一されます。
たとえば以下のようにリソース名とHTTPメソッドを合わせて設計します。
GET /users → ユーザー一覧取得
GET /products → 商品一覧取得
POST /users → ユーザー作成
POST /products → 商品作成
このようにルールを明確に定めておけば、API設計の一貫性が保たれるため、プロジェクト全体の品質が向上します。
第二に、ドキュメントが少なくても理解しやすいという点も魅力です。REST APIのパターンが定まっていれば、URLとメソッドを見るだけで大体の挙動を想像できます。
たとえば、新人が新しくプロジェクトに参加したとしても、RESTのルールを理解していればAPIの構造をすぐに把握できます。
また、Springプロジェクトでは、@Controllerを活用したREST設計を採用することで、コードの保守性が高くなり、レビューやテストもしやすくなるという利点があります。
以下のように、処理の責任が明確に分離されているため、メンテナンスや機能追加も行いやすいです。
@Controller
public class OrderController {
@GetMapping("/orders")
public String listOrders(Model model) {
// 注文一覧を取得して画面に渡す処理
return "orderList";
}
@PostMapping("/orders")
public String createOrder(@ModelAttribute Order order) {
// 新規注文処理
return "redirect:/orders";
}
}
このように、REST APIを採用することで、一貫性・可読性・保守性の3点が自然と向上し、チームでの開発が円滑に進むようになります。
さらに、コードレビューの際も「GETなのに更新していないか?」「POSTなのに削除してないか?」など、明確な判断基準でチェックできるため、品質管理にも役立ちます。
結果として、RESTful APIはただの技術的選択ではなく、開発プロセス全体の効率や品質を高める重要な設計指針だと言えます。
5. RESTful APIのデメリット
RESTful APIには多くのメリットがありますが、当然ながらデメリットや制約も存在します。まず最も大きな課題のひとつが、状態管理の難しさです。RESTはステートレス設計が基本であるため、ユーザーのログイン状態やショッピングカートの内容といった「セッションに依存する情報」を扱うのが困難です。
たとえば、ログイン状態を維持するには、セッションIDやトークンを毎回リクエストに含める必要があります。これにより、実装が複雑化しやすいというデメリットがあります。
次に、RESTでは複雑な操作の表現が難しいという問題があります。RESTは基本的にリソースと操作を1対1で対応させる考え方ですが、例えば「商品の一括更新」「承認と同時に通知を送信する」などの複数アクションが絡むケースでは、設計がやや不自然になりやすいです。
このような複雑な動作は、RESTではなくRPCやGraphQLといった別のアプローチの方が得意とされることもあります。
また、HTTPメソッドに厳密に従う必要があるため、制約が多く初心者には混乱しやすいという声もあります。特にPUTとPATCHの違いや、DELETEメソッドの安全な取り扱いなど、運用上の注意が必要です。
これらのことから、「REST API デメリット」として以下の点を覚えておくと良いでしょう。
- セッションなど状態を持つ処理に向いていない
- 複雑な処理をうまく表現しにくい
- HTTPメソッドの使い分けが厳密で初心者に難解
- 一貫性を保たないと設計が破綻しやすい
こうした点をふまえ、RESTの特徴を理解した上で適切に設計を行うことが大切です。
6. RESTful API設計時の注意点
REST設計を行う際には、いくつかの「落とし穴」に注意する必要があります。たとえば、REST的でないURI設計は初心者がよくやってしまうミスのひとつです。
以下のようなパターンは非推奨です。
/createUser
/deleteProduct
/updateOrder
これらは、操作をURIに含めてしまっており、RESTの基本である「リソース指向設計」から外れたものです。正しくは、リソースのURIとHTTPメソッドを組み合わせて表現します。
POST /users → ユーザー作成
DELETE /products/1 → 商品削除
PUT /orders/1 → 注文更新
また、リソース名は必ず複数形(users, orders など)に統一することで、設計の一貫性を保つことができます。
さらに、レスポンスやエラーハンドリングの統一も重要です。たとえば、成功時にはステータスコード200や201、失敗時には400や404、500など、HTTP標準に則ったコードを返すことで、フロントエンドとの連携がスムーズになります。
Springでのレスポンス設計においても、画面遷移やリダイレクトの流れを明確にすることが、保守性と可読性の高いコードに繋がります。
7. Spring + Gradle + @Controller構成でREST APIを設計する上でのポイント
最後に、Spring + Gradle + @Controllerの構成で、初心者がREST APIを設計・実装する際のポイントを整理しておきましょう。
まず、@Controllerを使う場合は、画面遷移を含む処理が前提になります。RESTのようにJSONレスポンスだけを返すのではなく、HTMLテンプレート(Thymeleafなど)と組み合わせてレスポンスを返すスタイルになります。
@Controller
public class CustomerController {
@GetMapping("/customers")
public String listCustomers(Model model) {
// 顧客一覧を取得してテンプレートへ渡す
return "customerList";
}
@PostMapping("/customers")
public String addCustomer(@ModelAttribute Customer customer) {
// 顧客追加処理後に一覧画面へリダイレクト
return "redirect:/customers";
}
}
このように、Springでは「リクエストを受けて、モデルにデータを渡し、テンプレートを返す」流れが基本となります。
Gradle構成の場合、依存関係はbuild.gradleファイルか、Pleiadesの画面から追加する形になります。初心者でも視覚的に依存関係を管理できるので、Spring WebやThymeleafをチェックで追加するのが最も手軽です。
また、エンドポイントの設計では、次のようなルールを意識してください。
- リソースごとにControllerクラスを分ける(UserController, ProductControllerなど)
- URIはすべて小文字で複数形(/users, /ordersなど)
- HTMLテンプレート名とメソッド名を一貫させて可読性を保つ
さらに、Gradleではビルドが高速なため、コードを修正してすぐ確認できる点も学習環境として優れています。
REST設計とSpringの相性は良いため、初心者でもルールさえ守ればスムーズにAPIを作成できます。特にPleiades環境では補完機能やデバッグ機能も充実しており、学習用にも本番用にも最適な構成です。
以上のポイントを押さえることで、Spring REST 実装の基本をしっかりと理解し、実践につなげることができるでしょう。