カテゴリ: SpringのWeb開発(Spring MVC) 更新日: 2025/12/03

Spring MVC入門(概要とアーキテクチャ)

Spring MVC入門(概要とアーキテクチャ)
Spring MVC入門(概要とアーキテクチャ)

新人と先輩の会話形式で理解しよう

新人

「先輩、Spring MVCって何ですか?」

先輩

「Spring MVCは、JavaのWebアプリケーションを作るためのフレームワークだよ。MVCモデルを使って、アプリの構造を整理しやすくする仕組みだね。」

新人

「MVCモデルって何ですか?」

先輩

「MVCは、Model(モデル)、View(ビュー)、Controller(コントローラー)の3つの役割に分ける設計パターンだよ。それぞれの役割を説明するね。」

1. Spring MVCとは?

1. Spring MVCとは?
1. Spring MVCとは?

Spring MVCは、JavaのWebアプリケーションを効率的に開発するためのフレームワークです。Spring Frameworkの一部であり、MVC(Model-View-Controller)アーキテクチャに基づいて構築されています。

この仕組みを使うことで、Webアプリのコードを整理しやすくなり、保守性や再利用性が向上します。

2. Spring MVCの役割と特徴

2. Spring MVCの役割と特徴
2. Spring MVCの役割と特徴

Spring MVCの主な役割は、リクエストの処理とレスポンスの生成を適切に分離し、Webアプリケーションを効率的に開発できるようにすることです。

Spring MVCの特徴は以下の通りです:

  • 柔軟なルーティング: URLマッピングを簡単に設定できる
  • テンプレートエンジン対応: ThymeleafやJSPなどのテンプレートエンジンと統合可能
  • 拡張性の高いアーキテクチャ: 独自のコンポーネントを追加しやすい

3. Spring Frameworkとの関係

3. Spring Frameworkとの関係
3. Spring Frameworkとの関係

Spring MVCは、Spring Frameworkの一部です。Spring Frameworkは、Javaのアプリケーション開発を支援する包括的なフレームワークであり、その中のWebアプリ開発に特化した部分がSpring MVCになります。

例えば、以下のコードのように、Spring MVCでは@Controllerアノテーションを使用してコントローラーを定義します。


import org.springframework.stereotype.Controller;
import org.springframework.web.bind.annotation.GetMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.RequestMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.ResponseBody;

@Controller
@RequestMapping("/hello")
public class HelloController {
    @GetMapping
    @ResponseBody
    public String sayHello() {
        return "Hello, Spring MVC!";
    }
}

このコードでは、@Controllerを使ってクラスをコントローラーとして定義し、@GetMappingでリクエストを処理しています。

4. Spring MVCのアーキテクチャ(Model-View-Controllerとは?)

4. Spring MVCのアーキテクチャ(Model-View-Controllerとは?)
4. Spring MVCのアーキテクチャ(Model-View-Controllerとは?)

Spring MVCは、アプリケーションを「Model(モデル)」「View(ビュー)」「Controller(コントローラー)」の3つに分けることで、コードの役割を明確にし、開発や保守をしやすくするアーキテクチャです。

4-1. Model(モデル)

「モデル」は、アプリケーションのデータやビジネスロジックを管理する部分です。たとえば、データベースとやり取りし、情報を取得したり保存したりします。


public class User {
    private String name;
    private int age;

    // ゲッターとセッター
    public String getName() { return name; }
    public void setName(String name) { this.name = name; }
    public int getAge() { return age; }
    public void setAge(int age) { this.age = age; }
}

4-2. View(ビュー)

「ビュー」は、ユーザーに表示する部分を担当します。Spring MVCでは、ThymeleafやJSPなどのテンプレートエンジンを使用して画面を作成します。


<!DOCTYPE html>
<html xmlns:th="http://www.thymeleaf.org">
<head>
    <title>ユーザー情報</title>
</head>
<body>
    <h1 th:text="'こんにちは、' + ${user.name} + 'さん!'"></h1>
    <p th:text="'あなたの年齢は ' + ${user.age} + '歳です。'"></p>
</body>
</html>

4-3. Controller(コントローラー)

「コントローラー」は、リクエストを受け取り、適切なモデルを使ってデータを処理し、ビューに渡します。


@Controller
@RequestMapping("/user")
public class UserController {

    @GetMapping("/{name}/{age}")
    public String getUser(@PathVariable String name, @PathVariable int age, Model model) {
        User user = new User();
        user.setName(name);
        user.setAge(age);
        model.addAttribute("user", user);
        return "userView";
    }
}

5. Spring MVCの主要コンポーネント

5. Spring MVCの主要コンポーネント
5. Spring MVCの主要コンポーネント

Spring MVCには、リクエストを処理するための重要なコンポーネントがいくつかあります。

5-1. DispatcherServlet(ディスパッチャーサーブレット)

「DispatcherServlet」は、Spring MVCの中心となるコンポーネントで、すべてのリクエストを受け取り、適切なコントローラーに振り分けます。

5-2. Controller(コントローラー)

「コントローラー」は、ユーザーのリクエストを受け取り、処理を実行してビューにデータを渡す役割を持ちます。

5-3. ViewResolver(ビューリゾルバ)

「ViewResolver」は、コントローラーが返すビューの名前を元に、実際のビュー(HTMLやJSP)を特定します。

5-4. ModelAndView(モデル・アンド・ビュー)

「ModelAndView」は、データ(モデル)と表示するビューの名前をセットにしたオブジェクトで、コントローラーからビューへデータを渡すときに使われます。

6. Spring Bootとの関係

6. Spring Bootとの関係
6. Spring Bootとの関係

Spring Bootは、Spring MVCを簡単に使えるようにするためのフレームワークです。Spring Bootを使うことで、設定の手間を減らし、最小限のコードでWebアプリを作成できます。

6-1. Spring BootでSpring MVCを使う方法

Spring Bootでは、@SpringBootApplicationを使うだけでSpring MVCが自動的に設定されます。


@SpringBootApplication
public class SpringMvcApplication {
    public static void main(String[] args) {
        SpringApplication.run(SpringMvcApplication.class, args);
    }
}

6-2. ルーティングの自動設定

Spring Bootでは、application.propertiesを使うことで、ルーティングの設定を簡単に変更できます。

6-3. 組み込みサーバー

Spring Bootには、Tomcatが組み込まれているため、サーバーの設定をしなくてもすぐにアプリを実行できます。

7. Spring MVCのメリット(開発効率の向上、保守性の向上など)

7. Spring MVCのメリット(開発効率の向上、保守性の向上など)
7. Spring MVCのメリット(開発効率の向上、保守性の向上など)

Spring MVCを使うことで、Webアプリケーション開発の効率が大幅に向上します。その理由をいくつか紹介します。

7-1. コードの分離による保守性の向上

Spring MVCでは、Model(モデル)、View(ビュー)、Controller(コントローラー)にコードを分割するため、開発者がそれぞれの役割に集中しやすくなります。

7-2. 組み込み機能が豊富

Spring MVCは、リクエストの処理やデータバインディング、バリデーション、例外処理などの機能が標準で提供されています。これにより、開発者は基本的な処理を自作する手間が省けます。

7-3. テストがしやすい

Spring MVCでは、各コンポーネントを独立してテストできるため、単体テストや統合テストが簡単に行えます。

8. Spring MVCを使ったアプリケーションの具体例

8. Spring MVCを使ったアプリケーションの具体例
8. Spring MVCを使ったアプリケーションの具体例

ここでは、Spring MVCを使った簡単なWebアプリの例を紹介します。

8-1. シンプルなWebアプリ

以下のようなWebアプリを作ることができます。


@Controller
@RequestMapping("/greeting")
public class GreetingController {
    @GetMapping
    public String greeting(Model model) {
        model.addAttribute("message", "こんにちは、Spring MVC!");
        return "greeting";
    }
}

このコントローラーでは、「/greeting」にアクセスすると、「greeting.html」というビューが表示されます。


<!DOCTYPE html>
<html xmlns:th="http://www.thymeleaf.org">
<head>
    <title>挨拶</title>
</head>
<body>
    <h1 th:text="${message}"></h1>
</body>
</html>

このように、Spring MVCでは少ないコードでWebアプリを作ることができます。

9. Spring MVCを学ぶためのおすすめの方法

9. Spring MVCを学ぶためのおすすめの方法
9. Spring MVCを学ぶためのおすすめの方法

Spring MVCを効率よく学ぶには、以下の方法を試してみると良いでしょう。

9-1. 公式ドキュメントを読む

Springの公式サイトには、Spring MVCに関する詳しい解説があります。まずは基本的なチュートリアルを読むことをおすすめします。

9-2. 小さなプロジェクトを作ってみる

実際にSpring MVCを使ってWebアプリを作ってみると、理解が深まります。最初は簡単なフォーム入力やAPI作成から始めると良いでしょう。

9-3. Spring Bootを活用する

Spring Bootを使うと、Spring MVCの設定が簡単になり、学習コストを下げることができます。

9-4. 書籍やオンライン講座を活用する

Spring MVCに関する書籍やオンラインのチュートリアルを活用すると、より体系的に学ぶことができます。

まとめ

まとめ
まとめ

Spring MVC の全体像を振り返ってみると、このフレームワークがなぜ多くの開発現場で採用され続けているのか、その理由が自然と理解できるはずです。特に、リクエストを受け取る Controller、そのデータ処理を担う Model、そしてユーザーに見せる View という三つの責務が明確に分離されている構造は、アプリケーションを長期的に運用していく上で非常に重要な意味を持ちます。コードが整理され、役割がはっきり分かれているだけで、後からの機能追加や修正が驚くほどスムーズになります。

Spring MVC の中心となる考え方は、単に Controller でリクエストを処理して画面を返すだけではなく、データの流れを明確にし、アプリの構造全体を「分かりやすくする」点にあります。たとえば、DispatcherServlet がすべての入口となり、必要な Controller に処理を振り分け、さらに ViewResolver が画面テンプレートを探し出してくれるという流れは、一見複雑なようでいて慣れるほど自然に感じられるものです。これは、Spring が長年改善を重ねてきた設計によるものと言えるでしょう。

また、Spring Boot と組み合わせることで Web 開発が一気に現実的になり、学習者でも短時間で動くアプリを構築できる点は大きな魅力です。設定ファイルをほとんど書かずに環境構築が済み、「まず動くものを作ってみる」という成功体験を得やすいのも、Spring MVC の理解を後押しする理由です。組み込みの Tomcat が自動で立ち上がるため、「サーバーの設定でつまづく」という初学者の悩みも大きく軽減されます。

Spring MVC の学びを深めるうえで大切なのは、それぞれの層がどのように連携しているのかを意識しながらコードを書くことです。たとえば、Controller は「画面遷移のハブ」、Model は「ビジネスロジックとデータ保持」、View は「ユーザーに見せる最終形」という役割を保ちながら機能を追加していくと、自然と可読性の高い構造が出来上がります。

次に示す簡単なコード例も、Spring MVC の基本を理解する助けとなるでしょう。Controller、Model、View がどのようにデータを受け渡し、どのように表示へとつながっていくか、その流れを確認してみてください。

■ 小さなSpring MVC構成のサンプル


@Controller
@RequestMapping("/info")
public class InfoController {

    @GetMapping("/{title}/{detail}")
    public String showInfo(@PathVariable String title,
                           @PathVariable String detail,
                           Model model) {
        Info info = new Info();
        info.setTitle(title);
        info.setDetail(detail);
        model.addAttribute("info", info);
        return "infoView";
    }
}

public class Info {
    private String title;
    private String detail;

    public String getTitle() { return title; }
    public void setTitle(String title) { this.title = title; }
    public String getDetail() { return detail; }
    public void setDetail(String detail) { this.detail = detail; }
}

<!DOCTYPE html>
<html xmlns:th="http://www.thymeleaf.org">
<head>
    <title>情報ページ</title>
</head>
<body>
    <h1 th:text="${info.title}"></h1>
    <p th:text="${info.detail}"></p>
</body>
</html>

このシンプルな構成だけでも、Spring MVC の特徴がしっかり詰まっています。URL にアクセスすると Controller が値を受け取り、Model に詰め替え、そのデータが View に渡されてユーザーに表示される、この一連の流れが自然で分かりやすいものとして感じられるはずです。

Spring MVC を学び進める際は、まず小さなアプリをいくつか作り、Controller・Model・View の連携に慣れていくと良いでしょう。次に、DispatcherServlet や ViewResolver の仕組みを知ることで、内部で何が起こっているのかより深く理解できるようになります。そのうえで、Spring Boot を活用しながら設定や構成のバリエーションに触れてみると、学びの幅はさらに広がります。

実際の開発現場では、認証処理、入力フォームのバリデーション、API の作成、ページングなど、Spring MVC が活躍する場面は無数にあります。今回の内容をしっかり身につけることで、より高度な Web アプリケーションに挑戦するための基礎が確実に整います。構造が整っているからこそ成り立つ便利さと拡張性を日々の学習の中で実感し、これからのステップへと進んでいきましょう。

先生と生徒の振り返り会話

生徒:「Spring MVC の全体像がようやくつながった気がします。Controller と Model と View の流れが見えると、コードも読みやすく感じますね。」

先生:「うん、その感覚はとても大事だよ。三つの役割を意識して整理することで、アプリの規模が大きくなっても混乱しにくくなるんだ。」

生徒:「DispatcherServlet が全部のリクエストを受け取って、Controller に振り分けるっていう仕組みも、実際に動かしてみると理解できますね。」

先生:「そうだね。内部で何が起きているかを知るのは大切だけど、まずは実際に手を動かして体験するのが一番だよ。」

生徒:「Spring Boot と組み合わせると、本当に少ないコードで Web アプリが作れるんですね。最初は難しそうに見えたけど、触ってみると意外と動きます。」

先生:「その感覚を忘れずに、次はフォーム入力やバリデーションにも挑戦してみると良いね。Spring MVC は学べば学ぶほど便利さが分かるフレームワークだから、楽しみながら進んでいこう。」

この記事を読んだ人からの質問

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プログラミング初心者からのよくある疑問/質問を解決します

Spring MVCとはどんなフレームワークですか?Java Webアプリとの関係は?

Spring MVCはJavaのWebアプリケーションを効率的に開発するためのフレームワークで、リクエスト処理やレスポンス生成をMVCモデルに従って整理できる仕組みです。
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