カテゴリ: SpringのWeb開発(Spring MVC) 更新日: 2026/01/07

ルーティングとは?基本概念(Spring MVCのURL制御を理解)

ルーティングとは?基本概念(Spring MVCのURL制御を理解)
ルーティングとは?基本概念(Spring MVCのURL制御を理解)

新人と先輩の会話形式で理解しよう

新人

「Spring MVCでWebアプリを作っているのですが、ブラウザにURLを入力したとき、どうやって特定のJavaプログラムが動くようになっているんですか?」

先輩

「それは『ルーティング』という仕組みが動いているからです。Spring MVCでは、コントローラというクラスを作って、URLとメソッドを紐付ける設定をするんですよ。」

新人

「ルーティング……難しそうな名前ですね。初心者でもPleiadesを使ってすぐに試せるものなのでしょうか?」

先輩

「もちろんです!PleiadesでGradleプロジェクトを作成すれば、アノテーションという印を付けるだけで簡単に制御できます。まずはその仕組みから詳しく解説していきましょう!」

1. ルーティングの基本概念(URLとプログラムを結びつける仕組み)

1. ルーティングの基本概念(URLとプログラムを結びつける仕組み)
1. ルーティングの基本概念(URLとプログラムを結びつける仕組み)

Webアプリケーションを開発する上で、避けて通れない非常に重要な概念が「ルーティング(Routing)」です。ルーティングを一言で表現すると、「ユーザーがリクエストしたURLに応じて、実行する処理を振り分ける仕組み」のことです。インターネットの世界では、ブラウザののアドレスバーに入力されるURLは、いわば「住所」のような役割を果たしています。しかし、サーバー側には膨大な数のプログラム(Javaのメソッドなど)が存在しており、どの住所に対して、どの住人(プログラム)が対応するのかを明確に定義しておく必要があります。この定義作業こそがルーティングです。

初心者の方向けに、もっと身近な例で考えてみましょう。例えば、大きな病院や役所をイメージしてください。入り口には「総合案内」があります。あなたが「お腹が痛いのですが……」と言えば、案内係の人は「それなら2階の内科へ行ってください」と教えてくれます。逆に「住民票が欲しいのですが」と言えば、「1階の市民課窓口へどうぞ」と誘導してくれます。この「総合案内」の役割が、Web開発におけるルーティングそのものです。ユーザーが「このページを見たい」とURLで要求してきた際に、適切な「窓口(プログラム)」へ案内してくれるわけです。この仕組みがないと、ブラウザからどんなリクエストを送っても、サーバーはどの処理を動かせばいいのか分からず、立ち往生してしまいます。

Spring MVCというフレームワークを利用する場合、このルーティングは非常にスマートに実装できるように設計されています。以前のJava開発(Servlet/JSPなど)では、設定ファイルに細かくURLとクラスの対応を書き込む必要がありましたが、現在のSpring MVCでは「アノテーション」という仕組みを使います。Javaのコードの上に @RequestMapping といった印を書き込むだけで、「このURLが来たら、このメソッドを実行してね!」という命令ができるようになっています。これにより、コードの見通しが良くなり、直感的に開発を進めることが可能になります。

ルーティングを正しく理解することは、Webエンジニアとしての第一歩です。単にページを表示するだけでなく、データの保存や更新、削除といったあらゆる操作は、すべてこのルーティングという入り口を通って行われます。特にJavaエンジニアを目指す方にとって、Spring Frameworkの標準的なルーティング手法をマスターすることは、現場で即戦力として活躍するための必須スキルといえるでしょう。これから、具体的なSpring MVCの内部構造や、司令塔の役割についてさらに深掘りしていきます。

ルーティングの種類と階層構造

ルーティングには、単純な「1対1」の紐付けだけでなく、より複雑なパターンも存在します。例えば、ショッピングサイトを考えてみましょう。商品の詳細画面を表示する場合、URLは /item/1/item/2 のように、商品ごとに異なるIDが含まれることが一般的です。これを、商品IDの数だけプログラムを用意してルーティングを設定するのは現実的ではありません。そこで、Spring MVCでは「パス変数(Path Variable)」という機能を用いて、URLの一部を柔軟に受け取るルーティング設定も可能です。また、管理画面用のURLをすべて /admin/ から始めるようにグループ化する「階層的なルーティング」も頻繁に使われます。こうした高度な制御も、すべては基本のルーティングの仕組みの上に成り立っています。

なぜルーティングを学ぶ必要があるのか

初心者の方がJavaで学習を進める際、「なぜわざわざこんな設定をするのか?」と疑問に思うかもしれません。その理由は、役割の分担(関心の分離)にあります。URLの管理と、実際の業務ロジック(計算やデータベース操作など)を切り離すことで、プログラムの修正が容易になります。例えば、ページのURLを変更したいと思ったとき、ルーティングの設定だけを書き換えれば、中の難しいプログラムに手を加える必要がありません。これは大規模な開発になればなるほど、保守性という観点で絶大なメリットをもたらします。Pleiadesでプロジェクトを立ち上げたら、まずはこの「URLと処理の繋がり」を意識してコードを書いていく癖をつけましょう。

2. Spring MVCでの役割(DispatcherServletが司令塔になるイメージ)

2. Spring MVCでの役割(DispatcherServletが司令塔になるイメージ)
2. Spring MVCでの役割(DispatcherServletが司令塔になるイメージ)

Spring MVCにおいて、ルーティングの実態を支えているのは「DispatcherServlet(ディスパッチャー・サーブレット)」と呼ばれるコンポーネントです。これを理解するためには、先ほどの病院の例をもう少し専門的な視点で見ていく必要があります。Spring MVCによるWebアプリ開発では、ユーザーからのリクエスト(URL)を一番最初に受け取るのは、あなたが作るコントローラクラスではありません。実は、Spring Frameworkが提供しているこの「DispatcherServlet」がすべての窓口を一本化して受け取っています。これを専門用語で「フロントコントローラ・パターン」と呼びます。

DispatcherServletの動きを具体的に追ってみましょう。まず、ユーザーがブラウザで特定のURLをクリックします。そのリクエストはまずDispatcherServletに届きます。DispatcherServletは「司令塔」として、自分の手元にある「マッピングリスト(どのURLがどのプログラムに対応しているかの表)」を確認します。このリストは、開発者がJavaクラスに記述したアノテーション(@Controller など)を元に、アプリ起動時に自動的に作成されています。適切なメソッドが見つかると、DispatcherServletはそのメソッドを呼び出し、処理の結果を受け取ります。そして最終的に、どのHTML画面を表示するかを決定してユーザーに返却します。つまり、DispatcherServletは「交通整理の達人」なのです。

この司令塔が存在するおかげで、開発者は面倒な通信の仕組みやURLの解析ロジックを自作する必要がありません。私たちがやるべきことは、司令塔に対して「このURLの担当者は、このクラスのこのメソッドです!」という名乗りを上げる(アノテーションを付ける)ことだけです。これが、Spring MVCが「使いやすい」「生産性が高い」と言われる大きな理由の一つです。DispatcherServletが裏側で完璧にルーティングを制御してくれるからこそ、私たちはビジネスロジック、つまり「どんな画面を表示するか」「どんな計算をするか」という本質的な開発に集中できるのです。

DispatcherServletとハンドラーマッピング

もう少し詳しく踏み込むと、DispatcherServletは一人ですべての判断をしているわけではありません。「ハンドラーマッピング」という専門の調査員に、「このURLに合う担当者は誰?」と問い合わせをします。ハンドラーマッピングは、プロジェクト内のすべてのコントローラをスキャンして、合致するメソッドを見つけ出します。このように、Spring MVCの内部は複数の小さな役割を持った部品が連携して動いています。しかし、初心者のうちはこれらを細かく意識しすぎる必要はありません。「DispatcherServletという司令塔が、URLを適切な場所に運んでくれる」というイメージさえ持っていれば、ルーティングの全体像は掴めたも同然です。

Pleiadesでの開発におけるDispatcherServletの存在

Pleiades(Eclipse)を使ってSpring Boot/Spring MVCのプロジェクトを作成した場合、このDispatcherServletの設定は自動的に行われます。昔のJava開発では、web.xml という難しい設定ファイルに自分でDispatcherServletの登録を書かなければなりませんでしたが、今はその必要はありません。Gradleを使用して依存関係(spring-boot-starter-webなど)を導入すれば、アプリケーションを起動した瞬間に、裏側で司令塔が自動的に配置され、あなたの書いたルーティング設定を読み取って待機してくれます。この「自動設定」こそがSpring Bootの強力なパワーですが、その魔法のような仕組みの核にDispatcherServletがいるということを覚えておくと、トラブルが起きた際の解決がぐっと早くなります。

リクエストからレスポンスまでの流れを整理

ここまでのルーティングの流れを整理してみましょう。 1. ユーザーがブラウザから http://localhost:8080/hello のようなURLにアクセスする。 2. DispatcherServlet(司令塔)がリクエストを受け取る。 3. 司令塔が「/hello を担当しているメソッドはないか?」と探す。 4. @Controller がついたクラスの中にある、@GetMapping("/hello") という印がついたメソッドを見つける。 5. そのメソッドが実行され、結果(表示するHTMLの名前など)を司令塔に返す。 6. 司令塔がユーザーのブラウザに画面を表示させる。 この一連の流れを「リクエスト・レスポンス・サイクル」と呼びます。ルーティングはこのサイクルの起点となる、最も重要なゲートウェイなのです。URL一つでプログラムが動き出す感動を味わうために、次は具体的なコードの書き方へと進んでいきましょう。

コントローラとビューの橋渡し

ルーティングの役割は、単にメソッドを動かすだけではありません。メソッドの実行結果として「どの画面(View)を表示するか」を指定することも含まれます。@Controller を使った開発では、メソッドの戻り値として文字列(HTMLファイルの名前)を返します。すると司令塔は、「次はあのHTMLファイルを表示すればいいんだな」と判断し、画面を表示させます。このように、URLからJavaプログラムへ、そしてJavaプログラムからHTML画面へと、バトンを繋いでいく役割をルーティングが担っています。これこそが、Webアプリケーションが「動的なシステム」として機能するための根幹なのです。

これからJavaを学び、Webエンジニアとして成長していく過程で、何度もこのルーティングという言葉に出会うはずです。最初は「URLの設定」という程度の認識でも構いません。しかし、DispatcherServletという強力な司令塔が裏側で働いていることを知っているだけで、あなたの理解度は他の初心者よりも一歩リードしたことになります。Pleiadesを開き、Gradleで環境を整えたら、まずは自分だけのURLを定義してみましょう。自分の思い通りのURLでプログラムが動き、画面が変わる瞬間こそが、Web開発の最も楽しい瞬間の一つです。

3. 主要なアノテーションの使い分け

3. 主要なアノテーションの使い分け
3. 主要なアノテーションの使い分け

Spring MVCでルーティングを実装する際、最も頻繁に使用するのが「アノテーション」です。アノテーションとは、Javaのクラスやメソッドに対して付加的な情報を与える「印」のようなものです。Spring MVCにはURL制御のためにいくつかの重要なアノテーションが用意されていますが、初心者がまず覚えるべきは @RequestMapping@GetMapping@PostMapping の3種類です。これらを適切に使い分けることで、ブラウザからの要求に対して正確にJavaのプログラムを対応させることができます。

@RequestMapping(基本の形)

@RequestMapping は、Spring MVCにおけるルーティングアノテーションの「親」のような存在です。このアノテーションはクラス全体に対しても、個別のメソッドに対しても使用することができます。例えば、コントローラクラスの先頭に @RequestMapping("/user") と記述すれば、そのクラス内のすべてのメソッドが /user から始まるURLに対応するようになります。共通のパス(経路)をまとめて管理できるため、大規模な開発では必須のテクニックです。かつてはメソッドレベルでもこの @RequestMapping が多用されていましたが、現在ではより役割を明確にした @GetMapping@PostMapping を使うのが一般的です。

@GetMapping(データ取得・表示用)

WebブラウザでURLを直接入力したり、リンクをクリックしたりするとき、基本的には「GET(ゲット)」という通信方式が使われています。これに対応するのが @GetMapping です。名前の通り、サーバーから情報を「取得(Get)」して画面を表示させる際に使用します。例えば、トップ画面を表示する、商品一覧を見る、といった「参照」系の操作はすべてこのアノテーションが担当します。初心者のうちは、「画面を表示するためのルーティング=GetMapping」と覚えてしまっても間違いではありません。非常にシンプルで分かりやすく、Webアプリの入り口として最も多く書くことになるコードです。

@PostMapping(データ送信・保存用)

一方で、ユーザーが入力した情報をサーバーに「送る(Post)」際に使用するのが @PostMapping です。お問い合わせフォームの送信ボタンを押したときや、会員登録情報を確定させたときなど、サーバー側のデータを更新・保存する処理に使用されます。@GetMapping@PostMapping を使い分けることで、同じ /contact というURLであっても、「入力画面を表示する処理」と「入力内容を保存する処理」を別々のJavaメソッドとしてきれいに分離して記述することができるようになります。

なぜGetとPostを使い分ける必要があるのか

「全部 @RequestMapping で済ませてはいけないの?」と疑問に思う方もいるでしょう。しかし、GetとPostを厳格に使い分けることには、Webアプリケーションの安全性と利便性を守るための重要な理由があります。まず大きな理由は「ブックマークや更新ボタンの挙動」です。GetリクエストはURLに情報が含まれるため、お気に入り登録が可能です。しかし、商品の購入処理(Post)をブックマークできてしまうと、意図せず何度も注文が繰り返される危険があります。また、Postリクエストはデータが通信の「ボディ」と呼ばれる見えない部分に隠されるため、パスワードなどの機密情報を送る際にも必須となります。このように、役割を明確に分けることは、ユーザーの操作ミスを防ぎ、セキュリティを高めるためのWeb開発における世界共通のルールなのです。Spring MVCのアノテーションを使い分けることは、単なる書き方のルールではなく、正しいWebの仕組みを学ぶことにも直結しています。

4. Pleiadesでのコントローラ作成手順

4. Pleiadesでのコントローラ作成手順
4. Pleiadesでのコントローラ作成手順

それでは、実際にPleiades(Eclipse)を使用して、ルーティングを制御するコントローラを作成する具体的な手順を解説します。今回はMavenではなくGradleを使用し、Pleiadesの標準機能をフル活用して進めていきます。環境構築からコードの作成まで、一歩ずつ丁寧に進めていきましょう。初心者の方が最初につまずきやすいプロジェクト作成時の設定もしっかり押さえておきます。

プロジェクトの新規作成と依存関係の追加

まず、Pleiadesを起動し、メニューの「ファイル」→「新規」→「Spring スターター・プロジェクト」を選択します。ここが非常に重要なポイントです。プロジェクトの設定画面では、以下の項目を確認してください。

  • 型(Type): 「Gradle - Groovy」を選択します。Mavenではないので注意してください。
  • Javaバージョン: 実行環境に合わせて選択してください(通常は17以上が推奨されます)。

次に進むと「依存関係」を選択する画面が表示されます。ここで必ずチェックを入れなければならないのが「Spring Web」です。Pleiadesの検索窓に「Web」と入力すると出てくるので、これにチェックを入れます。この「Spring Web」の中に、先ほど解説したルーティングの司令塔であるDispatcherServletや、主要なアノテーションがすべて含まれています。また、画面を表示するために「Thymeleaf」などのテンプレートエンジンも一緒にチェックを入れておくと、後の画面遷移がスムーズになります。これらを選んだ状態で完了を押すと、Gradleが必要なライブラリを自動でダウンロードして、開発準備を整えてくれます。

コントローラクラスの作成ルール

プロジェクトが作成されたら、Javaファイルを配置するパッケージを決めます。Spring Bootの慣習として、メインクラス(@SpringBootApplication が付いているクラス)と同じか、それより下のパッケージにコントローラを作成する必要があります。例えば、メインクラスが com.example.demo パッケージにあるなら、com.example.demo.controller というパッケージを新規作成し、その中にJavaクラスを作成します。クラス名は「内容+Controller」とするのが一般的ですので、今回は SampleController.java としましょう。

クラスを作成したら、クラス名のすぐ上に @Controller アノテーションを記述します。これが非常に大切です。これがないと、Spring MVCは「このクラスの中にルーティングの設定がある」ということに気づいてくれません。@RestController も存在しますが、今回はHTML画面を返すWebアプリを作成するため、必ず @Controller を使用してください。これで、Javaの普通のクラスが、Webの窓口としての機能を持つ「コントローラ」へと変身します。あとは、このクラスの中にメソッドを書き込み、それぞれのメソッドに @GetMapping などのアノテーションを添えていくだけで、ルーティングが完成します。

5. 具体的なコード例(Hello Worldと画面遷移)

5. 具体的なコード例(Hello Worldと画面遷移)
5. 具体的なコード例(Hello Worldと画面遷移)

ここからは、実際にPleiadesで動作するサンプルコードを見ていきましょう。Gradleプロジェクトの構成に基づき、もっとも基本的な「画面表示」のルーティングを実装します。まずはコントローラのコードからです。以下のソースコードは、ブラウザから /hello というURLにアクセスが来たときに、特定のHTML画面を呼び出す設定になっています。余計なライブラリを使わず、Spring MVCのピュアな機能だけで記述しています。


package com.example.demo.controller;

import org.springframework.stereotype.Controller;
import org.springframework.web.bind.annotation.GetMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.PostMapping;

@Controller
public class SampleController {

    /**
     * トップ画面を表示するためのルーティング
     * URL: http://localhost:8080/
     */
    @GetMapping("/")
    public String index() {
        // "index"という名前のHTMLファイルを返却する
        return "index";
    }

    /**
     * 挨拶画面を表示するためのルーティング
     * URL: http://localhost:8080/hello
     */
    @GetMapping("/hello")
    public String helloWorld() {
        // "hello"という名前のHTMLファイルを返却する
        return "hello";
    }

    /**
     * データを受け取った後の完了画面を表示するルーティング(Post用)
     * URL: http://localhost:8080/submit
     */
    @PostMapping("/submit")
    public String submitSuccess() {
        // 実際はここで保存処理などを行う
        return "result";
    }
}

次に、呼び出される側のHTMLファイルを作成します。Spring MVC(Gradle構成)では、HTMLファイルは src/main/resources/templates フォルダの下に配置するのが決まりです。ここに index.htmlhello.html という名前で保存します。Bootstrapなどは一切使用せず、シンプルなHTMLのみで記述します。コードの中にあるリンクやボタンが、どのようにルーティングを呼び出しているかに注目してください。


<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>トップ画面</title>
</head>
<body>
    <h1>ルーティングのテストサイト</h1>
    <p>これはトップ画面です。</p>
    
    <!-- GETリクエストの例:リンクをクリック -->
    <a href="/hello">挨拶ページを表示する(GetMappingへ)</a>

    <hr>

    <!-- POSTリクエストの例:フォームを送信 -->
    <form action="/submit" method="post">
        <button type="submit">データを送信する(PostMappingへ)</button>
    </form>
</body>
</html>

実行結果の確認

Pleiadesでプロジェクトを実行(「実行」→「Spring Boot アプリケーション」)した後、ブラウザで http://localhost:8080/ にアクセスしてみてください。まず @GetMapping("/") が反応し、index.html の内容が表示されます。リンクをクリックすれば /hello というURLへリクエストが飛び、司令塔のDispatcherServletが helloWorld() メソッドを呼び出します。最後に hello.html が表示されれば成功です!このように、「URL(アノテーション)」「Javaのメソッド」「HTMLファイル」の3つが、ルーティングによって一本の線で繋がっていることが実感できるはずです。


(ブラウザのアドレスバーに http://localhost:8080/ と入力)
表示内容:
ルーティングのテストサイト
これはトップ画面です。
挨拶ページを表示する(GetMappingへ) リンク
[データを送信する] ボタン

(リンクをクリック後)
URLが http://localhost:8080/hello に変化し、挨拶画面が表示される

パスの指定に関する注意点

ここで初心者が陥りやすいミスを一つお伝えします。アノテーションで指定するパス /hello の「スラッシュ(/)」を忘れないようにしてください。スラッシュは「ここがルート(根本)からの道順です」という目印になります。もしこれを忘れて hello とだけ書くと、Spring MVCが正しくパスを認識できず、404エラー(ページが見つかりません)の原因となります。Pleiadesのエディタではアノテーション内の記述ミスまで自動で指摘してくれないことが多いため、ここは自分の目でしっかりと確認するポイントです。URL制御の主役はあくまでこのパス文字列であることを忘れないようにしましょう。こうした一つ一つの丁寧な積み重ねが、バグの少ない、快適なWeb開発を実現してくれます。次のステップでは、もっと複雑なURLやエラーへの対処法について学んでいきます。

6. パス変数の基本(@PathVariable を活用した動的な制御)

6. パス変数の基本(@PathVariable を活用した動的な制御)
6. パス変数の基本(@PathVariable を活用した動的な制御)

これまでは、「/hello」や「/submit」といった、決まった文字列のURL(静的なパス)に対するルーティングを解説してきました。しかし、実際のWebサービスでは、ユーザーごとに異なるページを表示したり、特定の商品番号を指定して詳細画面を開いたりする必要があります。例えば、ユーザーIDが「101」の人のマイページを表示する場合、URLは「/user/101」のようになります。これを実現するために、Spring MVCには「パス変数(Path Variable)」という非常に便利な仕組みが用意されています。初心者のうちからこの仕組みを知っておくと、作れるアプリの幅が格段に広がります。

パス変数を使うには、アノテーションのパス指定部分に中括弧 {変数名} を記述します。そして、その値を受け取るメソッドの引数に @PathVariable アノテーションを付与します。これにより、URLの一部を変数としてプログラム内で自由に扱うことが可能になります。Pleiadesで開発している際も、この記述を追加するだけで簡単に動的なルーティングが作成できます。特定のIDに基づいてデータベースから情報を取得するような処理の入り口として、実務でも必ずと言っていいほど使われる技術です。


/**
 * パス変数を使用してユーザーIDを動的に受け取る例
 * URL例: http://localhost:8080/user/123
 */
@GetMapping("/user/{id}")
public String getUserProfile(@PathVariable("id") String userId) {
    // 引数のuserIdにはURLの {id} 部分に入力された値が入ります
    // 例: /user/123 なら userId は "123" になる
    System.out.println("取得したユーザーID: " + userId);
    return "profile";
}

このコードのポイントは、URLのパターンを共通化できる点にあります。もしパス変数がなければ、ユーザーが100人いたら100個のメソッドを書かなければなりませんが、この仕組みを使えば、たった一つのメソッドで無限のパターンのURLに対応できるようになります。これが「動的なルーティング」の醍醐味です。初心者の方は、まずは「URLの中に変数を含めることができるんだ!」という感覚を掴んでみてください。これだけで、Webアプリケーションがぐっと本格的なシステムらしく見えてくるはずです。

パス変数利用時の注意点

パス変数を利用する際、注意しなければならないのが「型」の問題です。上記の例では String 型で受け取っていますが、IDが数値であると分かっている場合は Integer 型や Long 型で受け取ることも可能です。ただし、ブラウザから送られてくる値が数値でない場合(例:/user/abc など)、型変換に失敗してエラーが発生してしまいます。最初のうちは、最も汎用的な String 型で受け取って、プログラムの中でチェックする形から始めるのが無難でしょう。また、変数名の中括弧内の名前 {id} と、アノテーション内の @PathVariable("id") の名前が一致している必要があることも忘れないでください。Pleiadesのエディタでコードを書く際、名前がズレていないかダブルチェックする習慣をつけましょう。

7. よくあるエラーと解決策(404エラーが出た時のチェックポイント)

7. よくあるエラーと解決策(404エラーが出た時のチェックポイント)
7. よくあるエラーと解決策(404エラーが出た時のチェックポイント)

Spring MVCの学習を始めたばかりの頃、誰もが必ず直面するのがエラー画面です。特にルーティングの設定ミスで最も多いのが「404 Not Found(ページが見つかりません)」というエラーです。Pleiadesで実行ボタンを押し、意気揚々とブラウザにURLを打ち込んだのに、真っ白な画面やエラーメッセージが表示されると、誰でも不安になりますよね。しかし、404エラーは「司令塔(DispatcherServlet)が、リクエストされたURLに対応する窓口を見つけられなかった」という明確なサインです。ここでは、初心者がハマりやすいチェックポイントを親切に解説します。

URLの打ち間違いとスラッシュの有無

最も単純ですが、最も多い原因が「タイピングミス」です。ブラウザに入力したURLと、Javaコードの @GetMapping に記述した文字列が一文字でも違えば、ルーティングは成立しません。大文字と小文字も区別されるため、注意が必要です。特に見落としがちなのが「先頭のスラッシュ」です。アノテーション内で @GetMapping("hello") と書いてしまうと、環境によっては正しくマッピングされないことがあります。必ず /(スラッシュ)から始めるように徹底しましょう。また、Pleiades上のプロジェクト名(コンテキストパス)がURLに含まれている必要がある場合もあります。標準設定では http://localhost:8080/ 直下になりますが、設定を変更している場合はそこも確認が必要です。

@Controller アノテーションの付け忘れ

次に多いのが、クラス自体に @Controller アノテーションを付け忘れているケースです。どんなにメソッドを完璧に書いても、クラス自体にこの印がないと、Spring MVCはそのクラスをルーティングの候補として認識してくれません。これは「そもそもお店の看板を出していない」状態と同じです。また、誤って @Service@Component と書いていないか、あるいは似た名前の @RestController(今回は使用しないルールです)を付けていないかも確認しましょう。Pleiadesのパッケージエクスプローラーで、対象のクラスが正しいパッケージ(メインクラスと同じかその下)に配置されているかも併せてチェックしてください。スキャン対象外の場所に置いてあると、Springはコントローラを見つけることができません。

メソッド名の重複(Ambiguous mapping)

開発を進めていくと、コードをコピー&ペーストして新しいルーティングを作ることが増えます。その際、URLのパスを書き換えるのを忘れて、同じパスを複数のメソッドに割り当ててしまうことがあります。これを「マッピングの重複」と呼びます。この状態でアプリケーションを起動しようとすると、Pleiadesのコンソールに「Ambiguous mapping(曖昧なマッピング)」というエラーメッセージが表示され、サーバーが立ち上がりません。司令塔が「どっちのメソッドを動かせばいいのか分からないよ!」と困ってしまうのです。URLは常にユニーク(唯一無二)でなければならないという原則を覚えておきましょう。


(Pleiadesのコンソールに表示されるエラー例)
java.lang.IllegalStateException: Ambiguous mapping. Cannot map 'sampleController' method
... to {[/hello]}: There is already 'otherController' bean method

戻り値の文字列とHTMLファイル名の不一致

URLの紐付けは正しくできているのに、画面が表示されない場合があります。これはコントローラのメソッドが返している「文字列」と、実際の「HTMLファイル名」が一致していないことが原因です。例えば、メソッドで return "hello"; と書いているのに、src/main/resources/templates フォルダにあるファイル名が helo.html(lが一つ足りない)だったりすると、Springは画面を見つけることができず、エラーを返します。拡張子の .html は戻り値に含めないのがルールですので、ファイル名そのものが一字一句合っているか確認しましょう。Pleiadesでファイル名を変更した際は、必ずリフレッシュして変更が反映されていることを確かめてください。

8. ルーティングを理解した次のステップ

8. ルーティングを理解した次のステップ
8. ルーティングを理解した次のステップ

ここまで、Spring MVCにおけるルーティングの基本から実践、そしてエラーの対処法まで詳しく見てきました。ルーティングはWebアプリケーションの心臓部であり、すべてのユーザー体験の入り口です。Pleiadesという強力な開発環境を使い、Gradleでプロジェクトを管理しながら、アノテーション一つでURLを自由自在に操れるようになったことは、Javaエンジニアとしての大きな前進です。最初は複雑に感じた DispatcherServlet の動きも、何度もコードを書いて実行結果を確認することで、次第に自分の体の一部のような感覚で理解できるようになっていくはずです。

ルーティングをマスターした後の次のステップは、画面にデータを渡す「Model」の活用や、ユーザーからの入力を受け取る「Formクラス」の利用です。今回学んだ @GetMapping@PostMapping を土台にして、実際の業務に近い複雑なデータのやり取りを学んでいくことになります。また、今回はBootstrapなどの外部技術を使いませんでしたが、ルーティングが完璧に理解できていれば、デザインを整える際も「どのURLでどの画面が出るか」が分かっているため、迷うことはありません。基礎を固めることが、最終的には最短でプロフェッショナルへの道を進むコツです。

最後に、初心者の方が独学を進める上でのアドバイスです。最初はコードを「写経」することから始めても構いませんが、慣れてきたら「URLを少し変えてみる」「新しいメソッドを追加してみる」といった小さな冒険をしてみてください。Pleiades上でエラーが出たら、それは学びのチャンスです。なぜ404が出たのか、なぜサーバーが起動しなかったのか、一つひとつ原因を探る過程こそが、真のスキルになります。Spring MVCは世界中で使われている非常に安定した、そして楽しいフレームワークです。この記事が、あなたのJava開発ライフの明るい第一歩となれば幸いです。ルーティングを制する者はWeb開発を制します。自信を持って次のプログラミングに挑戦していきましょう!

ルーティング理解の重要ポイント再確認

  • ルーティング: URLとJavaのメソッドを紐付ける「交通整理」の仕組み。
  • DispatcherServlet: すべてのリクエストを最初に受け取り、適切な場所へ振り分ける司令塔。
  • アノテーション: @Controller@GetMapping を使って、直感的に設定を行う。
  • GetとPost: 画面表示はGet、データ送信はPostという使い分けのルールを守る。
  • エラー対応: 404エラーが出たら、まずはURLの綴りとファイル名、アノテーションを疑う。

これらのポイントを頭の片隅に置いておけば、どのようなWebアプリ開発でもスムーズにスタートを切ることができます。Pleiadesという最高の道具を使いこなし、素晴らしいアプリケーションを作り上げてください。応援しています!

まとめ

まとめ
まとめ

ルーティングの全体像を振り返る

ここまで、Spring MVCにおけるルーティングの基本から実践的な使い方まで、段階的に理解を深めてきました。 ルーティングとは、単にURLとメソッドを結びつける設定作業ではなく、Webアプリケーション全体の構造を支える 非常に重要な土台です。ユーザーがブラウザからアクセスしたURLは、DispatcherServletという司令塔に一度集約され、 そこから適切なコントローラとメソッドへと振り分けられます。この仕組みを理解することで、 「なぜこのURLでこの画面が表示されるのか」「なぜ404エラーが出るのか」といった疑問を 論理的に説明できるようになります。

特に初心者のうちは、アノテーションを付けるだけで動いているように見えるSpring MVCの挙動が、 どこか魔法のように感じられるかもしれません。しかし、今回学んだように、 URL → DispatcherServlet → コントローラ → メソッド → HTMLビュー という一連の流れをイメージできるようになると、Webアプリケーションは一気に 「理解できる仕組み」へと変わります。 PleiadesとGradleによる開発環境は、その学習を強力に支えてくれる存在であり、 初学者が安心して試行錯誤できる環境が最初から整っている点も大きな魅力です。

アノテーションとURL設計の重要性

本記事では、@Controller、@GetMapping、@PostMapping、@RequestMapping、@PathVariableといった 主要なアノテーションを中心に解説しました。これらは単なる書き方の違いではなく、 「どのURLで、どの目的の処理を行うのか」を明確に表現するための道具です。 画面表示はGet、データ送信はPostという使い分けを意識することで、 Webアプリケーションとして正しい振る舞いを自然に身につけることができます。

また、パス変数を活用することで、URLを柔軟かつ効率的に設計できるようになりました。 /user/1、/user/2、/user/3 といったURLを一つのメソッドで処理できる仕組みは、 実務レベルのWebアプリケーションでは欠かせません。 ルーティングを意識したURL設計は、後から機能追加や修正を行う際の分かりやすさにも直結します。 「URLは設計であり、プログラムの一部である」という意識を持つことが、成長への近道です。

まとめ用サンプルプログラム

ここで、これまで学んだ内容を凝縮したシンプルなサンプルを改めて確認してみましょう。 ルーティングの基本構造を復習する目的なので、あえて処理は最小限にしています。


@Controller
@RequestMapping("/summary")
public class SummaryController {

    @GetMapping("/view")
    public String viewPage() {
        return "summaryView";
    }

    @PostMapping("/save")
    public String saveData() {
        return "summaryResult";
    }

    @GetMapping("/user/{id}")
    public String userDetail(@PathVariable("id") String id) {
        System.out.println("ユーザーID:" + id);
        return "userDetail";
    }
}

このように、クラス単位で共通のパスを持たせ、役割ごとにメソッドを分けることで、 ルーティングは驚くほど整理された形になります。 初心者のうちは、まず「URLとメソッドの対応が頭の中で説明できるか」を 自分自身に問いかけてみてください。それができるようになれば、 ルーティングの基礎はしっかり身についています。

先生と生徒の振り返り会話

生徒:「最初はURLを書くだけで画面が出るのが不思議でしたが、今は中で何が起きているのか少し分かってきました。」

先生:「それはとても大きな成長ですね。DispatcherServletが司令塔として動いていると理解できたのがポイントです。」

生徒:「@GetMappingや@PostMappingも、何となくではなく意味を考えて使えるようになった気がします。」

先生:「それが大切です。ルーティングは設計そのものなので、意図を持って書けるようになるとコードが一気に読みやすくなります。」

生徒:「404エラーが出ても、前より慌てなくなりました。URLやアノテーションを順番に確認すればいいんですよね。」

先生:「その通りです。エラーは失敗ではなく、理解を深める材料です。今回学んだ基礎があれば、次のModelやFormの学習にもスムーズに進めますよ。」

生徒:「ルーティングをちゃんと理解できたことで、Webアプリ全体の仕組みが見えてきました!」

先生:「その感覚を大切にしてください。URLを制する者は、Web開発を制します。」

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